時刻 | プ ロ グ ラ ム | 講 演 要 旨 |
9:45 | 開 会 挨 拶 | |
9:50 | 来 賓 挨 拶 | |
10:00 | 地下水・湧水保全に向けての 課題
前橋工科大学教授 土 屋 十 圀 | 1994年12月、環境基本法は健全な水循環を構築するため、流域を単位として、流域の都道府県、国の出先機関などの所管行政機関が流域の水循環系の現状について診断し、その問題点を把握し、望ましい環境保全上健全な水循環計画を作成し、実行することが重要であるとした。そのためには、流域を単位とした統合的な流域管理、持続的で健全な水循環系の構築に必要な科学的な知見の提供が不可欠である。本報告では首都圏に近接した農業地域にある赤城山麓周辺の扇状地の地下水・湧水の調査結果と、都市域にありながらも地下水・湧水の保全の条例化を行い各種施策を熱心に取り組んでいる東京・小金井市の事例を紹介する。二つの事例を通じて地下水・湧水の実態と保全の課題を考える。 |
11:00 | 良好な地下水が得られる条件と身近な井戸の管理法
鞄さく 北信越事務所 榎 本 真 嗣 | 地下水は表流水に比べ水温が安定し濁度も少なく、利用価値は高いはずである。しかし、上水道が普及し浄水管理が高度化する今日、井戸水は得難い、汚い、障害を起こすというイメージを持つ人も多いのではないだろうか。その反面、『○○の水』という特殊産地の地下水には良いイメージを抱くだろう。地下水の取水量や質の違いなどはどのような条件で起こるのか紹介するとともに、井戸使用上の問題点と維持管理の必要性、地下水を有効に活用するための井戸水質や劣化状況の簡易的な把握法などを解説する。 |
12:00 | 昼 食 |
13:00 | 深井戸の洗浄(改修)
(社)全国鑿井協会 水 井 寿 則 | 井戸を掘削・築造し、揚水を継続するにつれて色々な障害が起こってくる。具体的には、地下水位の低下や地下水中の砂含有量増大により必要な水量を確保できない、あるいは汲み揚げポンプへの障害といった形で問題が表面化する。 井戸の改修工事は、これら井戸能力の減退ないしは井戸構造上の大きなトラブルを予防し、かつ修復する工事であるが、この工事の基本的な内容と今後の新しい試みについて説明する。 |
14:00 | わが国における近年のミネラル ウオーター事情
日本ミネラルウオーター協会 技術委員長 峯 孝 則 | ミネラルウオーターは清涼飲料水の中にあって、毎年着実に伸び続けており近年脚光を浴びている。しかしながら、どのような法規に立脚した商品であるのか、ラベル表示にはどのような特徴が見られるのかなど、意外と知られていない面もある。そこで講演では、市場の状況、ミネラルウオーターの歴史、関連する法規類、製造方法、ミネラルウオーターの特徴、表示等の留意点そして最近の行政の動き、トピックスなど全般的に説明する。 |
15:00 | 地下水を水源とするミネラルウォーターの国際規格
社団法人全国清涼飲料工業会 技術委員 福 田 正 彦 | 食品の国際的な流通が著しい現在、消費者の健康保護と公正な国際貿易の確保を目的としてコーデックス委員会では食品の国際規格の策定が行われている。地下水を水源とするミネラルウォーターは世界的な商品だが、国により地域によってその考え方が違う。ミネラルウォーターについてどのような規格が策定されたか、その背景は何か、どのような考え方の相違があったか、それが世界各地域にどのような影響を与えるか、などについて解説する。 |
16:00 | 災害時緊急水源としての地下水利用
元奈良大学教授 細 野 義 純 | 地震災害の発生直後には、消化活動のために必要とする水の確保が最重要な課題となる。また、水道施設が被災し、断水の事態が生じた場合には、民生用の水の確保と給水活動が要請される。同時に、比較的短時間ではあっても、電力供給も機能を停止する例が多く、発生直後の段階では、水道は断水、商用電源に依存する動力の利用も期待できない事態が生じることもある。地域においては、このような事態のもとで、それぞれの利用形態に適合した条件にかなう緊急時の水利を提供する計画の整備が必要である。 |
17:00 | 閉 会 挨 拶 | |